お役人様の言うとおり

明日、営業許可を取得するための保健所の検査があります。これを通れば晴れて飲食店として開業できるわけです。で、保健所の検査基準とは、なかなか理解しがたい…いや長年続いている厳正な決まりがありまして、どんな規模の飲食店だろうが、厨房施設は3坪以上が望ましいそうで、それ以下だとお役人様は眉間に皺が寄る…いやご指導をしてくださる。でも3坪のお店の場合はどうするんだろう? それから厨房内には従業員用の手洗いの流しが必要ということで、これはどんなに立派な流しがあっても、それとは別につくらなければいけない。それも昔小学校の手洗い場にあったような、下からトントンと押すと緑の消毒液が出てくるとっても不衛生な器具もつけなくちゃいけない。だからどんなに狭い飲食店の厨房にも、絶対使ったことないだろって感じの水道の蛇口と洗面器が壁に張り付いている。でもお役人様は決まり通りについていれば、それを使おうが使うまいが知ったことではない。決まりに準じていればOKなのだ。それから厨房と客席は完全に仕切られていなくてはいけないそうだ。そして厨房と客席の間にはドアもしくはスイングドアをつけなければいけない。そう、どんなに広い飲食店だろうが3坪しかない飲み屋だろうが、お役人様はなぜかこのスイングドアがないと営業許可をくれない。誰がどの時点でそんな決まりをつくったのかは知らないけれど、もう何十年もその決まり通りの検査基準で営業許可を出すかどうかの判断をしているらしい。このスイングドアに、いったいどんな意味があるのかまったく見当もつかないのだけど、とにかくこれがなければ営業できないので、日本中の飲食店は厨房と客席の間にドアもしくはスイングドアをつけているという、なんとも不思議な国なのだ。ということで、カフェ豆ちゃんも厨房と客席の間にスイングドアなるものをつけていただいた。もちろん私のお金で(笑)

よくわかんないと思うけど、この右下の黒いのがスイングドア。極北のカフェにスイングドアはいかがなものかと思うけど、お役人様のお達しなのでどうすることもできない。客席から厨房へ出入りするとき邪魔になって邪魔になって邪魔になってしょうがない。いったい何のために日本中の飲食店にこんな何の役にも立たないばかりか、業務にそうとう支障をきたすものを自腹でつくらせるのか、少なくとも私には理解できません。何のためかもわからないものをお金を出させてまでつくらせるお役人様って、いけずう〜。とかって文句を言ってもしょうがない。今の保健所の人が決めたわけではありませんもの。きっと大昔の一般の人たちが衛生管理も何もできなかった時代に、どこかの偉いお役人様がよかれと思って決めたことなのでしょう。はいはいそうでしょうとも。そしてだれもそのことに口を挟むようなお役人様は何十年経ってもいなかったということでございましょう、めでたしめでたし………なっ、何がめでたしじゃあ〜!
明日の検査が無事通りますように(祈) ちゃんとしましたからね…お役人様の言うとおり。