薫さん、行ってらっしゃい!


昨日の夜に行いました「松尾薫ピアノリサイタル壮行ライブ」には、直前の告知で、しかも平日にもかかわらず、集まってくださいました皆様、ありがとうございました。時間の都合がつかずに終了後に駆けつけてくださったみなさまに、あらためて弾いてくださった薫さんにも感謝です。バッハのパルティータ、ショパンのバラード、そしてラヴェル。みんなしっかりと表現力のみなぎる演奏でした。またリサイタル本番でのゲストであるヴァイオリニスト佐藤美代子さんとのエピソードを終了後に話していただきましたが、それがとても興味深かったです。ちょうど昨日ここで書いた「私は間違っているかもしれない」という勇気ある決断の話にとても通じるものがあって、なるほどと腑に落ちました。きのう自分で書いておきながら、具体的に言うとこういうことなんだろうなと思ったわけです。そして薫さんが今回のリサイタルまでの過程で、ひとまわりもふたまわりも成長できたのではないかと思いました、僭越ながら。そうした出会いというものは、めったにあるものではないですよね。それは薫さん自身の妥協を許さない飽くなき追求心が引き寄せたのだと思います。よくわかりませんが、こういうことを邂逅というのでしょうか。偶然なんだけど偶然とは言いがたいほどの出会い。出会うべくしての出会い。これまでの自分の何かを思い切って捨て去ることで、思いも寄らなかったことが舞い降りてくる。その捨て去ることが、普通の生活ではなかなかできないんですよね。でも誰かとの出会いによって、そうした自分の殻を捨て去る機会を得ることができるということ自体、その人のそれまでの努力の賜なのだと思います。まさに賜というにふさわしいものだと思います。自分ではない誰かから授かること。それは自分に中に受け皿ができていなくてはやって来ません。きっと薫さんの日頃の努力によって、自分で自分の中にそうした受け皿をつくることができた結果なのだろうなと思いました。そんなことを思いめぐらしながら後半の演奏を聴いていました。8月20日の東京リサイタル。成功裡に終わりますように。行ってらっしゃい!
また、10月16日は長崎の香港上海銀行長崎支店記念館で、同じく佐藤美代子さんをゲストに開催される松尾薫ピアノリサイタル。前売チケットはカフェ豆でも好評発売中。大人2000円、小中高校生1000円です。
 

さてと、あいかわらず次々にライブがやってくるカフェ豆ですが、次は8月22日(日)の毎月恒例になったカフェ豆フリーライブ「昼ジャズ!!」今回で3回目となります。一回目二回目とも満員御礼大盛況。三度目はお客様が入りきれるか心配な勢いです。でもみんな入ってくださいっ(笑)。みんなで気軽に素敵なジャズを楽しみましょう。飲み物代だけで楽しむ本格ジャズ。演奏はもうすっかりおなじみのジャズトロンボーン奏者のシバケンこと柴田健一さんと、ジャズピアニスト得田諭志くん。おふたりとも長崎を代表するジャズミュージシャンです。むかしピチカートファイブというすごいバンドがありました。あのミック・ジャガーがファンだと公言したピチカートファイブです。その主要メンバーの高波敬太郎氏がさきごろ長崎で立ち上げたユニット、その名も「ながさきんふぁいぶ」。昼ジャズのお二人ともその「ながさきんふぁいぶ」のメンバーとあって、その音楽性のレンジの広さがうかがえますね。さあ、仲間でカップルで親子で、どんどん来てください。もちろんおひとりさまでも大歓迎です。そういえば、このごろおひとりさまのお客様が多いカフェ豆です。いえいえ、なかなか嫁に行けない女性のたまり場って言うんじゃないですよ(笑)。ちゃんといろんなことをわきまえて、さりげなく自分らしいライフスタイルを見極めながら、自立心のある、それでいて主張せずに静かに暮らしているような知的な30〜40代の女性が、一人静かにカフェ豆に来て本を読んだり手紙を書いたりされている方が増えてきました。それがカフェ豆流「おひとりさま」です。かっこいいなあ…と遠目で思っている店主です。私なんか昔からいろんなことにアップアップして、おろおろしてばっかりの人生でしたから、あんなに何かしら余裕のある立ち振る舞いというか、つくって出せるものではない雰囲気というものにあこがれちゃいますね。ま、なにしろおひとりさまでもおふたりさまでも団体さまでも、カフェ豆フリーライブ「昼ジャズ!」は8月22日(日)午後3:00からの40分間。お客様のアンコールによってはもう少し延長したりもします。このハイレベルなライブがノーチャージ楽しめるカフェ豆をこれからもよろしくです!
 
久々に「今日のBGM」

シングス・アンド・プレイズ

シングス・アンド・プレイズ

きょうはほぼ一日中チェット・ベイカーを聴いていました。それも初期のイケメン時代の頃の。カフェ豆流おひとりさまにぴったりです(笑)