今夜は「還暦大宴会 岡野雄一とゆかいな仲間たち(笑)」


日にちが変わって、いよいよ今日ですよ、みなさん。今夜7時からはじまる「還暦大宴会 岡野雄一とゆかいな仲間たち(笑)」。←この(笑)「かっこ笑い」というのもタイトルの一部ですのでお間違いなく(べつに間違ってもどおってことないんですが)。しかしまあ岡野さんの歌って、不思議に人をひきつける力があるんですよね。何というか、その決して上手な歌手ではないし、チューニングだっていい加減だし、音も平気ではずしちゃう。歌詞が長崎弁だから、長崎弁のニュアンスがわからない人には意味が通じなかったりもする。それでもなぜか惹きつけるのは、正直なところなんじゃないかと思うのです。いえ、根が真面目だとか、悪いことをしないとか、そんなことではないし実際そうでもない(笑)。ただ、ごまかさないってところ。いいところも悪いところも、かっこいいところもかっこわるいところもそのままの思いを出してるところなんじゃないかなと思いました(ひらがな多くてすみません)。とくにマンガがそうなんですが、かっこわる〜いところをありのままさらけだしちゃうところが、「そんなところも含めて自分らしくていいんじゃないの」というような、それを読んだり聴いたりしている人が肯定されているような感覚が魅力なんじゃないだろうかと思うのです。「人はひとつの理由で長崎を捨て、同じ理由で帰ってくる」と岡野さんは言います。こんな長崎がいやで街を飛び出し、こんな長崎だからこそ帰ってくる。結局問題は街じゃなくて自分にあったんだって気づかされる。そんな歌からにじみ出てくる長崎ならではの切ない物語が、なんかぐっと心に入って来るんですね。じつは今日のライブで岡野さんと私は「こそぐりの木」という歌を唄います。グッドマンさんにもベースで入ってもらいます。先日一度だけ岡野さんと練習して、岡野さんの迫力に気後れした話はしましたね。グッドマンさんとは一度も練習していません。っていうかグッドマンさんはこの曲が私もいっしょだって知らないんじゃないかな、まだ(笑)。この「こそぐりの木」という曲は、男女のかけあいの曲で、長崎の街がいやになった男が、彼女に「いっしょにこの街から出て行こう。オイが守ってやっけん」というと、彼女は「わたしはこの街から出てはいかんよ」と言う。それから彼女は男についていかんやったバツとして猫に変えられてしまうんですね。山の上まで家並みがつづく長崎の独特の風景の中に、猫がここそこでひなたぼっこをしている姿がはっきりと浮かんできます。その後、都会に負けて長崎に帰って来た男が、足元にすりよる猫を見て、自分のわがままで別れたために姿を変えられてしまった猫に思えてきて、こそぐりの木の下でいつまでも抱きしめていた、というお話、たぶん。長崎には「でんでらりゅうば、でてくるばってん、で〜てこんけん、こんこられんけん、こられられんけん、こーんこーん」というチャイニーズな独特の雰囲気のわらべうたがあり、この曲のベースになっています。あの風貌のどこにこんな切ない物語が潜んでいるのでしょう(笑)。ということで、岡野雄一60歳。カフェ豆店主51歳。二人合わせて111歳の初老のふたりが一度だけちょこっと練習した曲「こそぐりの木」をご披露いたします。きっとグッドマンさんがベースでしっかりサポートしてくれるでしょう。ま、それはほんの一部。今夜はいろんな方のサポートで岡野さんがうたいまくりですし、サポートのメンバーもそれぞれのオリジナルをやってもらう予定です。お楽しみに!そこの迷ってるあなた。迷うぐらいだったら来たほうがいいですよ(笑)。ワンドリンク付1000円。あとのドリンクもフードもオール500円。岡野さんを知らないひとでも、しっかり楽しめるライブです。もちろん予約不要。出演者が多いので、けっこう長時間やることになりそうです。お待ちしています!