いよいよあさって!

いやはや、この一週間は合わせても何時間も寝てないほどの忙しさで、自分でもよくまあやっていってるなと思いました。おかげでやっと山も越して、ふつうに忙しいぐらいになりました。追いつめられるとやたら力を発揮するカフェ豆店主は、逆に追いつめられないとどこまでもフニャフニャになります。暇になると途端に寝込んだりするので、ふつうに忙しいぐらいがちょうどいいのかもしれません。
で、昨日はまる2日間寝ずに働き続けたあと、岡野さんとやっと練習することができました。もちろんあさってに迫ったライブでの「夢の競演」の練習です(笑)。といっても何回か岡野さんの歌に合わせて適当にギターをならす程度のことなので簡単かなと思ったら、なんのなんの、岡野さんの歌声はやたら大きいのでこちらが気後れしてまともに合わせられない。っていうか自分の弾くギターの音も、歌声も、岡野さんの声に消されてしまうのです。う〜ん、これは意外なところでつまずいてしまいました(笑)。ま、なんとかなるでしょ。
ということで、去年から正月をはさんでの岡野雄一まんが展2「ペコロスの玉手箱」もいよいよ今週でファイナルとなりました。おかげさまでたくさんのお客様に来ていただき、漫画本もCDもかなり買っていただきました。テレビにも出していただいて、佐世保から「テレビで見ました。感動しました。漫画本を送ってもらえないでしょうか」といううれしいお問い合わせもいただきました。今日はオープンしてすぐに来られた4組のお客様が全員岡野さんの漫画本に読みはまって、まるで漫画喫茶のようでしたよ(笑)。

さあ、このひと月半の岡野月間も明後日の「還暦大宴会 岡野雄一とゆかいな仲間たち(笑)」で盛り上がって終わりたいと思っています。共演はオカリナ、アイリッシュ・ホイッスルの立石佐保美さん、ベースのグッドマンさん、ピアノの松尾薫さん、アルパ(ハープ)の西口恭代さん、今回の岡野さんのCDをプロデュースしたセラッチ、それから岡野さんの弟ツヨシさんが神奈川からかけつけてくれます。そしておなじみチンチンシスターズも勢揃いでニューチンチンオールスターズとしてにぎやかに踊ってくれます。あ、それとわたくしもチョコッとだけ(笑)。お客さんも今回はいろんな方が来られます。もちろん予約不要。どんどん来て楽しんでください。入場制限はしませんが、もし椅子が足りなくなったら若い方から立つか床に座るかでお願いします。料金はワンドリンク付きで1000円。その後は飲み物も食べ物もオール500円です。いつもはアルコールは生ビールかワインなのですが、今回は焼酎もご用意します。みなさん、ぜ〜ったい楽しいライブです。まわりの人をいっぱい誘って来てください!
 
先日、久々にCDを買いました。でもCDショップではなく、ネットのアマゾンで買いました。このごろはCDショップに行くことはめったになくなって、たまに行っても何の感動もなくなりましたね。このあいだお客さんが「このあたりでCDを買うとしたらどこですか?」と訊かれて「(どこだったかな?)」としばらく考えました。で、かなりしてから「(ああ、駅前のタワレコだ)」と気づいたくらいで、それほどCDショップが自分の中から遠ざかっていたことに驚いたくらいです。昔、つまり私の中学・高校のころのレコードショップといえば夢のワンダーランドでした。めくるめく竜宮城の鯛やヒラメの舞い踊り。ここに来れば何時間でも楽しめました。あの大きなレコードジャケットをすばやくめくっていく作業はほとんど徳川の埋蔵金をさぐる糸井重里氏のようなもので、昔は試聴なんてできなかったから、ジャケットのデザインや帯のキャッチコピーに表現されている行間を読み探ることでレコード盤に刻まれた音を想像するしかなかったのです。それはそれで想像力を鍛えるいい機会だったのかもしれません。それで今考えてみれば、レコードジャケットのデザインって玉石混合ではあるのだけど、かなり内容を表現していたと思います。中学高校の時代はほとんどブリティッシュ・ロック、それもプログレを中心に聴いていましたから、主要なロックアーチストを占めていたワーナー・パイオニアは強かったですね。で、ワーナーパイオニアのレコードっておまけが少なかったです。シングルジャケットにペラモノのライナーノートが一枚。もしろんモノクロ印刷。これが東芝EMIとなると、これでもかっ!てくらい「おまけ」がついてくる。たとえばスリードッグナイトのブラック&ホワイトの入ったLPレコードはダブルジャケットにページもののカラーブックレットと、メンバーの顔写真を入れ込んでめちゃめちゃ手の込んだイラストがほどこされた大判のトランプ型カードがメンバーの人数分の枚数入っていて、ライナーノートはそれとは別についていて、それで2500円ぐらいだったと思います。当時大卒の初任給が10万円ちょっとぐらいの時代ですから、そのころの中学生が中身のわからないLPレコード1枚にはらう2500円というのはとんでもない勝負事だったのです。でもその後、この超豪華版LPを当時の友だちが持っていたキングクリムゾンの海賊版「アースバウンド」と交換してしまいました。それくらいおもいきりジャズ寄りの頃のキングクリムゾンが大好きだった私は、このLPが欲しくてほしくてたまらなかったのです。今思えば「アースバウンド」は正式なアルバムとして20年後に発売されたし、あのスリードッグナイトはやはり手放すんじゃなかったと今でも思います(笑)。それはさておき、CDショップの話。なんでCDショップは色あせてしまったのか。やはりネットでしょうね。自宅にいながら詳細なデータやいろんな人のレビューや試聴までできたりして、気に入ったらすぐ安くでダウンロードできるし、CDとして欲しければクリックひとつで翌日には家に届く。わざわざCDジャケットだけを見にお店には行かないですよね。ということで、今回買ったのはこれ↓

GNU HIGH

GNU HIGH

すごいですね〜、いいですね〜、ピアノはキースジャレット。ドラムスはジャック・ディジョネット。ピアノとドラムスはキースの黄金トリオと変わらないですが、この透き通ってスリリングなフリューゲルホンはしびれます。残念なのはこのCDの録音時間が40分。は?40分?いまどき?これはニルソンの「ニルソン シングス ランディ・ニューマン」以来の短さ。いや、大滝詠一の「ナイアガラ・ムーン」以来の驚きの短さですね(笑)。内容がいいだけに、もっと聴かせろ〜っ、いやもっと聴かせてくださ〜い、と。それからこのジャケット写真は素晴らしいのですが、ジャケット自体の紙質がペランペランで、雑誌についてるおまけのCDかなって思うくらいです。ま、省資源ってことなら仕方ないところもありますが、それにしてもこのすばらしい音楽が収まるにはお粗末過ぎだと思いました。考え過ぎかな?レコード購入にお小遣いのほとんどすべてをつぎ込んでいた中学・高校時代を過ごしてきたおじさんにとっては、やはりiTuneで気軽に自分のパソコンにダウンロードするのは何かしら抵抗があるのです。