地検ハチ公。

え〜、今日は火曜の定休日なので、先週にひきつづきお店以外のことを書きます。改行せずに勢いで書くのはカフェ豆店主の「くせ」ですので、読みづらいとは思いつつ失礼いたします(笑)。世の中いろんなことが起こっているみたいですが、カフェ豆店主はあいかわらず忙しくて、何がどうなっているのやらといったことばかりで、いまいち世の中の動向についていけないようです(笑)。そんなボーっとしているカフェ豆店主にとっても、にわかには信じられないようなニュースが毎日飛び込んできます。そして一般庶民の私たちの生活はいっこうに上向きにはならないようです。権力闘争にあけくれる政治家がわたしたちに何かをしてくれるはずもありません。わたしたちは自分の力でまっとうな生活を維持していかなければなりません。「そうやっていつまでも利権誘導で私腹を肥やすことだけやってなさい」とでも言いたくなるような大人の世界ですね。それにしても東京地検特捜部っていうのがあそこまで「権力の飼い犬」だったというのには以前も驚かされましたが、今回も臆面もなく情報操作や偽リークがまかり通っているのを見るにつけてもそのワンちゃんぶりには驚くばかりです。こんなことで国民が騙せると思ったら…けっこう騙される人たちっているんですなあ。と、こんなボヤキをいくら書いてもしょうがないのでやめときます(笑)。
先週は龍馬に浮かれてわれを失う長崎の街の話をしました。長崎はもちろん、日本中に「龍馬かぶれ」が大発生しています(笑)。幕末の日本は浦賀にペリーの黒船がやってきて「国ヲ開キナサ〜イ」と大砲で脅したところから始まったように学校で教わった気がします。学校の教科書では日本の幕藩体制が崩壊し、西洋の生活様式を取り入れていったことが、あたかも文明国家の仲間入りをしたかのように書かれていたような気がしますが、なにしろ教科書を読んだのが何十年もまえのことなのでよく覚えていません。でも結局明治維新というのは、西洋列強による植民地支配に日本という国が甘んじてしまったということですよね。たしかに1853年の黒船来航を幕末の象徴的な出来事ですが、イギリスのユダヤ商人がアヘン貿易で中国(清)をボロボロにしたあげく、その勢いを日本に向けて来たという見方がわかりやすいですね。その急先鋒がグラバーであり、莫大な武器弾薬を売りさばくために龍馬に亀山社中をつくらせて大儲けをした。よその国の内乱をたきつけて、そこに武器弾薬を売りつけてちゃっかり儲かっちゃう。イギリス系のユダヤ商人たちはアフリカでも中東でもインドでも東南アジアでも中国でも韓国でも同じことをやってきたわけです。中国をアヘン漬けにして大儲けをしたジャーディン・マセソン商会が、次のターゲットは日本だとして1961年にグラバーを長崎に派遣したことは日本にとっての悲劇の始まりだったのでしょう。長崎のグラバー園にほど近い大浦海岸通りには、いまでも香港上海銀行長崎支店跡記念館という立派な石造りの洋館があり、異国情緒豊かな観光施設のひとつとなっていますが、あの香港上海銀行だってジャーディン・マセソン商会をはじめとしたユダヤ商人が中国人をアヘン漬けにしてボロ設けをしたお金を洗濯するための銀行だったわけです。清王朝はあまりのことにアヘンの持ち込みを制限しようとしたが、簡単に負けて逆にイギリスに香港まで乗っ取られてしまったのがアヘン戦争。長崎のまちはイギリス領にこそならなかったけど、龍馬はグラバーの使いっ走りとして全国を走り回るわけです。今、長崎のまちはグラバー園から長崎街道までの中通りを含めた道を「長崎龍馬の道」と書いた赤い旗を張り巡らして観光化していますが、つまりこの道は幕末における列強支配のためのキーロードなのです。この道を走ったのは龍馬以外にももうひとり岩崎弥太郎がいました。ご存知、後の三菱財閥です。龍馬は大政奉還直前というものすごいタイミングで何者かに暗殺され(実際に手をかけたのは京都見廻組のようだけど、誰の指図かは謎)、グラバーと組んだ岩崎弥太郎とその子孫は軍事国家日本の立役者として莫大な財を築くことになります。日清、日露、第一次大戦、第二次大戦、朝鮮戦争ベトナム戦争中東戦争湾岸戦争。日本は列強の植民地支配にはじまる世界各地の戦争に加担していくことになります。幕末は黒船来航ではじまったかもしれませんが、長崎に派遣されたグラバーと龍馬との出会いだったということです。龍馬がもっとトロいやつだったら、幕府はまだ倒れていなかったかもしれませんし、龍馬がもっともっと賢くてグラバーにいいように使われていなかったら、そして暗殺されていなかったら、日本の歴史は変わっていたかもしれませんね。司馬遼太郎作の「竜馬がゆく」の竜馬はすばらしい英雄なのかもしれませんが、司馬遼太郎その人が言っているように、娯楽時代小説の中の竜馬と実際の坂本龍馬とはちがう。福山くん扮する大河ドラマ龍馬伝」の龍馬はそれよりももっともっとカッコいいのだろうけど、あくまで娯楽時代劇として見ないと、どっかで勘違いする人が出てくるでしょう。あ、もうそんな人でいっぱいだ(笑)。