エスプレッソ・ドッピオ

きのうコーヒーのお話を少ししました。これから少しずつメニューのご紹介をしていきます。
エスプレッソ・ドッピオ

ビスコッティ・カッフェ付
500円
今日は「エスプレッソ・ドッピオ」をご紹介します。ドッピオというのはイタリア語でダブルのこと。カフェ豆のコーヒーの基本中の基本がこのエスプレッソですが、カフェ豆ではこのエスプレッソをダブルサイズでお出ししています。ふつうの二倍の量。シングルの量がおよそ25〜30mlですから、二倍といっても60mlです。でもご存知かとは思いますが、このエスプレッソというヤツはふつうのドリップコーヒーの5倍の濃さがあります。5倍のお湯にうすめてやっと普通の濃さになるくらいですから、まあ、カルピスを薄めずに飲むみたいな感じかな?…ちょっと違いますね(笑)。とにかく濃いのは間違いない。じゃあ、それだけ苦いのかと言うと、意外とそうでもない。上質な豆は濃くても苦くない。正確に言えばいやな苦さがない。質の悪いコーヒーが薄めても苦いのと同様です。それから濃いのを我慢してそのまま飲むのが通の飲み方かと言うと、それは大きな間違いです。グラニュー糖をざっくりいれて、混ぜずに飲む。最初は濃いコーヒーの部分を楽しんで、最後にカップの底にザラリと残ったグラニュー糖を一気に飲み干す。これがまた美味しいんですね。イタリアでは、どんなにいかついマフィア映画に出てくるようなロバート・デニーロのようなオヤジでも砂糖をたっぷり入れて3口で飲み干すと言われます。これになれてくると、普通のコーヒーではゼンゼン物足りなくなります。ぜひ一度、カフェ豆のエスプレッソ・ドッピオをグラニュー糖をたっぷりいれて味わってみてください。これだけ濃くてもカフェインはうす〜いドリップ式のコーヒーの半分しかないですから心配ありません。エスプレッソはちびちび飲むのではなくて、一気に飲んで、その芳醇なコクと香りがからだ中にめぐるのを楽しむ飲み物なのです。だからイタリアのバールではスタンド形式のカウンターにエスプレッソを飲むおやじたちがひしめきあっています。それほどエスプレッソが生活に密着しているんですね。甘くて濃いエスプレッソで気持ちも身体もリフレッシュできることをよく知っている、これはもう文化ですよね。カフェ豆でもエスプレッソをふらりと飲みにやってくる人でごったがえすのが夢なのですが、ロバート・デ・ニーロみたいなオヤジがたくさん来るのは怖いですね(笑)。



先日から始まりました「中島秀明絵画展」。お客様にとても喜んでいただいています。多少とも絵に興味のある方は、しばらくじっと立ち止まって見ておられますし、お席でコーヒーを飲みながら、作品のつくりだす清潔で知的な空間を楽しんでおられるのがよくわかります。店主にとってはいちばんありがたい光景です。そんな空間が日常の生活の一部になるというのは、それだけで文化だと思います。大上段からブンカブンカと振りかざすのではなく、さりげない日常のちょっとしたシーンに、洗練されたフォルムの椅子があったり、やわらかな照明のさりげない演出のほうが本当の文化をつくりあげるのだと思います。そして今回の中島さんの作品のように、観る人の心にじわじわと語りかけるような、それでいて押し付けがましくない質の高い空間をつくりあげることができるのだと思います。中島さんの作品には誰が見ても具体的な何かとわかるものが描いてあるわけではありません。かといって抽象画というような時代錯誤な認識ではおさまるものではありません。いや、抽象画というのは確かに美術史のなかのひとつの到達点ではありましたから、それをどうこう言うつもりはありませんが、いまだに絵画を具象と抽象のなかで認識するような人がいるので、あえてこれは抽象画ではありません、と言いたくなるのです。抽象画といってしまえば「はいそうです」とも言えるのですが(笑)。つまり、大切なのはそれが具象であるのか抽象であるのかという判断は何の意味もないということですね。大切なのは、作品とそれを見る人のあいだに起こる現象だと思います。見る人にとってどれだけ大切なものを引き出すことができるのか。それはその作品を制作した作家でさえ計り知ることはできません。ただ中島さんの作品は、とても多くの人が立ち止まり、対話をし、心を動かされます。作家の作品とはそうしたものでしょう。自分の悶々とした精神的発露のためにだけに作品をつくって他人に見せたがるような素人とはまったく違うのです。カフェ豆ちゃんの中のギャルリーコクトーでは、これからもこのような本物の作家のすばらしい作品をご紹介していきたいと思っています。よろしくお願いいたします。そんな中島秀明氏のギャラリートークを11月28日(土)午後4:00から行ないます。参加費はコーヒーだとしての500円のみです。予約は不要です。どなたでもお気軽においでください。
 

来週の今日、つまり11月14日(土)の午後3:30から「なんか野郎九州 豆ちゃんで2時間でCMつくれんのか?」が開催されます。2時間でテレビCMをプロがガチで作ります。いっしょに学生さんも対抗して挑みます。それをリアルタイムで見てしまおうという、そして九州の大手広告代理店のクリエイターが会社の壁をぶち破ってやっちゃうという、文字通り型破りなイベント。もちろん長崎ではカフェ豆ではじめて行なわれます。参加費はワンドリンク付の2000円。デザインやメディアに興味のある方、これは必見です。すでに長崎のクリエイターが集まりますが、一般の方も大歓迎です。とくに若い人、すっげー刺激になると思います。またプロのクリエイターにいろんな質問をぶつける機会でもあります。長崎のクリエイターのタマゴたちよ、カフェ豆に集まれ!