この1枚

スタッフ!!

スタッフ!!

なぜかふと聴いてみました。もう30年前に聴いていたレコードのCDをレンタルして。当時はクロスオーバーと言ってましたよね。8ビートだ、いややっぱり4ビートだと、いい大人がどうでもいいようなことを言っていました。ちまたではまだディスコミュージックとか、新しくてもテクノポップとかが話題になっていました。デュランデュランやトンプソン・ツインズやトーマス・ドルビーとか、そんなイケイケドンドンウカレポンチ(失礼)な雰囲気の中で、しっかりと地に足の着いた、それでもポップでキャッチでヒューマンで、すでにあの時代にひとまわりしてここに辿り着いたみたいな「大人の軽音楽」でしたね。いぶし銀とか職人技とか言われるけれど、まあそれは確かにそうなんだけど、もうちょっとやんちゃな遊び心のある素敵なオッサンたち肩の力の抜けた素敵な音です。この域まで来るとこんなにポップな曲でも色褪せません。いわゆるクロスオーバーのマスターピースってやつですか。
そしてこの歴史的名盤にぐぐっと接近した凄腕日本人ミュージシャンたちがいました。その名を増尾好秋本田竹広(故人)。もちろん日本を代表するジャズミュージシャンですが、彼らが残した一枚のアルバム
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これです、これ!私が二十歳の頃、このLPレコードをすり切れるくらい聴きました。マイフェバリットアルバムベスト10なんていうのをあげるなら、もちろん入るでしょうね。いつ聴いても色褪せない音楽というのは、やはりヒューマンな何かがコミュニケートするんだと思います。このアルバムのあとに彼らは「ネイティブ・サン」といういわゆる日本を代表するフュージョンバンドを結成するのですが、私はあまり興味ありませんでした(笑)。
 
そうか「あんまり有名ではないけど自分的にはこれがベストな10枚のアルバム」というのをあげてみると面白いかもしれませんね。「あんまり有名ではないけど」というところがなかなか難しいですなあ〜。ひとつ思い浮かんだのがT・レックスファンには「え?これか??」って言われそうだけど、私が中学2年生のときに買って、これまたすり切れるほど聴いたレコードなのです。隅から隅まで、音の一つひとつにしびれてました。
あとですね、そうだなあ、やっぱりこれでしょうか
リアリー

リアリー

あ〜、やっぱり地味なだけにジャケットすら出てこない(笑)でも、これも20歳のころすり切れるくらい聴いていたクラプトンの師匠みたいなおやじです。
そうきたら、この人も欠かせないです。
セイル・アウェイ+5

セイル・アウェイ+5

ランディ・ニューマンは映画トイストーリーやモンスターズインクで超有名になりましたが、もともとは超筋金入りのアメリカンシンガーソングライターです。その彼のファーストアルバムにして私的にはベストアルバムです。これもほんとすりきれる……いったい何枚擦り切らしたのでしょう(笑)
こうなるとベスト10には入らないけど、これも紹介したくなりました。
ランディ・ニューマンを歌う

ランディ・ニューマンを歌う

ニルソンって、「ウィズアウト・ユー」だけの一発屋って思ってる人も多いかもしれませんが、このアルバムはいいです、超地味だけど(笑)。なんといても全曲ランディ・ニューマンの曲だから、もうそれだけでいいに決まってます。で、ニルソンも地味に歌ってる。そしてアルバムなのに30分ぐらいしか入っていない(悔)
それからこれも忘れられない1枚。ただ「あんまり有名じゃない」ではなくて超有名なんだけど
カヤ

カヤ

数あるボブ・マーリーのアルバムでもこれか?という人もいるでしょうが、やっぱり私が二十歳のとき、初めて買ったレゲエのレコードがこれでした。レゲエってもっと野性的で粗いものだと思っていたら、こんなに緻密で洗練された音楽だったのかと驚きました。そして当時の失恋の痛手を癒してくれた貴重なアルバムです(恥)
こうして見ると、意外とジャズではないのですね。自分でも意外かな。ジャズは超メジャーなものしか知らないからでしょうか。
ここまできたらいいかげんジャズにいってもいいでしょ。で、やっぱりこれは欠かせません。
至上の愛

至上の愛

これも私が二十歳のときに買った初めてのジャズアルバム。初めてでいきなりこれか?っていう人もいるでしょうが、キングクリムゾンからジャズに入ろうとするとこうなるのです(笑)。私なんぞがあげるまでもなくジャズ至上に燦然と輝く名盤中の名盤ですが、これも聴き込みましたなあ。ひとり真っ暗な部屋で入り込んでましたなあ(笑)
超メジャーからちょっと戻って、もう少し思い出してみましょう。
グレート・アメリカン・ソング・ブック(完全盤)

グレート・アメリカン・ソング・ブック(完全盤)

いやはやこれも聴きました聴きました。あんまり取り沙汰されませんが私的にはジャズボーカルの最高峰と思っています。特にこのなかのレオンラッセルの名曲「ソングフォーユー」は鳥肌もんです。
う〜ん、プログレ野郎として中学高校を過ごした私としては、やはりプログレをあげないわけにはいきますまい。でもみんな超有名だからあげづらいんですよね。ま、あえてあげるならこれかな
トリロジー

トリロジー

ELTではありません、EL&Pです。聴いていたのは中学生のころだったけど、今思い返してもよくできたアルバムだったと思います。今聴いたらどうなんだろ。それにしてもこのへぼジャケットはどうにかならなかったんでしょうか(笑)
あ、そうか、こうなるとあれがありましたよま、知っている人は知っている…ぐらいでいいと思います。個人的にはおもいきりはまりました。中学生だったけど(笑)
お〜、思い出しましたよ、EP-4というひねくれたバンドがおりました。このひねくれ方が好きでした。
昭和大赦-リンガ・フランカ1

昭和大赦-リンガ・フランカ1

考えてみたらこのアルバムジャケットの写真は藤原新也氏が金属バット事件の犯人の少年が住んでいた家を撮った写真でしたね。親を金属バットで殴り殺した少年の事件は、当時日本中を震撼させたものでした。今では似たような事件が茶飯事ですね。私が子供の頃は「よしのぶちゃん事件」という誘拐事件によって日本国民がテレビに釘付けになりました。今同じような事件があっても2・3日で次の事件にかき消されてしまうでしょうね。
あ、話がそれてしまいました。EP-4、今考えたらそれほど騒ぐような音楽でもなかったような気がします。エキセントリックはすぐに色褪せます。それはそうしたものとして打ち上げ花火のように一瞬輝けばいいんだと思います。
ベスト10とか言いながら12枚も紹介してしまいました。でもニルソンと最後の2枚はベスト10にははいりませんなあ。じゃあ、あと一枚は何にしようかな〜……
ベストっていうより想い出の1枚ってことですね。それでは今回はこのへんで。