8月の企画展

来月の企画展をご紹介します。

吉 田 敬 三 写 真 展
「希望 ー自主夜間中学で学ぶー」
期 間:2008年8月6日(水)〜8月31日(日)
   午前11:30〜午後8:00 (定休日・月曜日)
会 場:ギャルリーコクトー (カフェ豆ちゃん内)
    〒104長崎市東古川町1-5  (095)825-4455
 
 少子高齢化に伴う大学全入時代が語られるが、全国には戦争や貧困、病気、差別などの理由から義務教育を終えることができなかった人々が推定で100万人以上いると言われる。東京や大阪など大都市圏を中心に35校の公立夜間中学で約3000人が学んでいるが、通学できる人は限られている。長崎はもちろん、九州や四国、北海道には夜間中学は一校も無い。
 東京都江東区、千葉県松戸市、そして埼玉県川口市には市民による自主運営の夜間中学が開かれており、お互いに膝を突き合わせての手作りの授業が20年以上も続いている。「何度習っても忘れてしまう。この年になって漢字を覚えてもしょうがない」と愚痴をこぼす高齢の女性もみんなの声援に「もう少しがんばってみようか」と書き取りに精を出す。在日のオモニから東京大空襲で逃げ回った話、中国帰還者からは文化大革命で追われた話など貴重な体験が語られる。自主夜間中学にはいじめなどで不登校になった子どもや障害児も通っており、誰もが自由に学べる学校だ。書き初めや餅つき、お花見やキャンプなど四季折々の行事も行われるが、自主運営のため中学校の卒業証書は無い。また自治体からの補助金も無いのでほとんどが手弁当だ。
「私は義務教育未修了。もう一度勉強がしたい」「定時制高校に通いたい」「友達が欲しい」自主夜中に集まる生徒は理由も様々ならば、年齢も国籍もバラバラだが、教室では笑顔が絶えない。昼間は仕事や育児などで忙しい生徒たちだが、「勉強が楽しいから」と今日も元気に自主夜中へ通う。
出展作品数 モノクロ約30点

略 歴
1961年 長崎県大村市生まれ
1975年 第22期少年自衛官として陸上自衛隊少年工科学校に入校、
     第7戦車大隊配属後退職。
1985年 法政大学法学部卒業
1994年 日本芸術写真専門学校卒業
2007年 日本社会事業大学社会福祉士養成課程卒業

写真展
1996年 写真展「Friendsー大都会の片隅でー」(オリンパスギャラリー)
1998年 「LANDMINES-悪魔の兵器-」(銀座ニコンサロン)
2003年 「星空の学舎-自主夜間中学の生徒たち-」(オリンパスギャラリー)
 
ということで、来月は世界をフィールドに人間を見つめ続けるドキュメンタリー写真家 吉田敬三さんの写真展を開催します。吉田さんについては、私があれこれ説明するよりも、ご自身のホームページをご覧いただいたほうがいいかと思います。
http://www6.ocn.ne.jp/~keizo-61/
昨年、吉田氏から「被爆二世の写真を100人撮りたい」とのことで私もその被写体となったのがご縁で、今回の個展が実現しました。吉田さんのホームページの左下「被爆2世の方を探しています。あと40人」のところをクリックすると「被爆二世の肖像」のページに行きます。その左下に私と息子の写真が載っています。
今回のカフェ豆での個展は、上の文章にありますように「夜間中学校」をテーマにした個展です。写真の中には永六輔氏の姿も見えます。学ぶことの喜び、生きることの意味、命の尊さ、人とのつながり、私たちは何を望んでいるのか、何を望まれているのか、そんなことをあらためて考えさせてくれる写真です。。どうぞお楽しみに。
 
はい、明日も暑いんでしょうかねえ。今週のランチは新作の「夏野菜たっぷりのトマトソースパスタ」です。大好評です。まだ食べてない方も明日までやってますから是非。
それから、来週からいよいよ自家製メニューがひとつ増えますゾ。これもお楽しみに!
進化かどうかはわからないが常に変化するカフェ豆。日々変化していく中から、よりいいものを、よりいい空間で、より素敵な時間を過ごしていただきたい。そのためにハードからソフトにいたるまで、常に変化と向上心を忘れずにやっていきたいと思っています。それが進化なのかは結果が出るまでわかりません。結果を気にしていては何もできない、そう思います。理想など誰にでもいくらでも言えますが、どこまで現実化できるかが大切だと思っています。若い頃ならいざしらず、この歳になると理想を掲げるだけでは何の意味もありません。たとえ小さなことでもいいから、自分の思いに留まらず、縁ある方々の思いを現実にしていければと思っています。今後ともカフェ豆ちゃんをよろしくお願い致します。