基本的に雨は好きです

雨は基本的に嫌いではないです。子どもの頃、日曜日に雨が降って外で遊べなくなったときには、近所の文具店に行って厚紙を買って来て、それに定規と鉛筆で展開図をつくって、切ったり貼ったりして、たとえば紙のボーリングゲームをつくって遊んだり、割り箸と輪ゴムで「ゴム銃」なるものをつくって、やはり厚紙でいろんな標的をつくって、それを打ち倒して遊んだりしていたのを憶えています。一枚の何もしていない厚紙から何ができるかという課題を自分で自分に課すわけですね。プラモデルやジグソーパズルなどのできあがりがわかっているようなものにはほとんど興味がなかったです。何ができるかわからないこれども、自分の手でいままでみたこともなかったようなものができあがることが面白くてしかたがなかったのだろうと思います。窓の外は雨が降っていて、窓ガラス一枚を隔てたところの快適な部屋でハサミやセロテープや輪ゴムやホチキスや色鉛筆やマジックペンやらを手元に揃えて、座布団にしっかり腰をおちつけてからつくりはじめていました。だからガラス窓をとおして見る雨の風景は、同時に何か見たことのない物をつくりあげるときのワクワク感といっしょになって私の記憶に刻まれていったのです。だから雨はなにかしらわくわくした気分になるのだと思います。
 
今週は先週とうってかわって静かなカフェ豆です。ランチタイムもみなさんゆったりと楽しんでくださっています。私もアタフタするようなこともなく、土曜日の貸し切りパーティの準備や23日のトークショーの準備をしています。昨日の夜も貸し切りパーティでした。14名のお客様。今週の土曜日は20数名の貸し切りパーティです。長崎東高創立60周年の同窓会で、29回生がカフェ豆に集まってくださいます。じつは私も長崎東高29回生なもので、わざわざ同級生がうちでやってくれるということになりました。卒業して32年。きっとめちゃくちゃ懐かしい顔ぶれなんでしょうね。楽しみです。
 
23日の「岡本一宣トークショー」はおかげさまで超満席のご予約をいただきました。申しわけありませんが、先日で参加申し込みは締め切らせていただきました。ただいま足りなくなってしまった椅子をあちこちから調達中です。岡本一宣事務所さんとのやりとりで、マイクとアンプ、プロジェクターやDVDのモニターが数台あればという話になりました。かなり力の入ったトークショーとなりそうです。とっても楽しみです。
 
ちょっと先のことですが、9月2日〜はオランダの版画家ヤンピーター・ファンデンボス氏の個展を開催します。

こんな感じのおじさんです。(失礼)
送ってきたプロフィールを紹介します。
1952年オランダ生まれ。ハーグの王立芸術アカデミーにおいて美術、版画を学ぶ。現在作家活動だけでの生活を続けている、数少ない一人である。De Verborgen tijd隠された時間現代美術館(ゴーダ)の共同設立者。Grafiek Coalitie Gouda, GCG版画クラブゴーダのメンバー、版画家とコレクターによる、版画家の制作を刺激しあうための協会。Vereniging voor Originele Grafiek, VOG ナショナル・オリジナル版画協会のメンバー。GCGジャーナルThe Morning After出版(版画専門家およびパトロンのためにオリジナル版画が摺られた新聞)。美術館ジャーナルThe Hidden Times出版 。Verhandelingen Der Onsterfelijken (不朽の名声のあるエッセイ)出版(De Verborgen tijdの製本カタログ)。2000年よりULIXESユリシーズという名前の大規模な版画プロジェクトにおいて、制作を続けている。西紀前10世紀ごろのギリシャ叙事詩ホメーロス叙事詩的な物語、イーリアスおよびオデュッセイアに影響され、しばしば、とてつもない大きなエッチングの制作を行う。

じつは9月にピースミュージーアムで日本とオランダとポルトガルの国際交流版画展が開催されるのですが、それと同時にカフェ豆でもその中の作家のひとりの個展と、トークショーをさせていただく予定です。トークショーはオランダの作家と歴史家による「版画における日本とオランダの影響力」に関するものです。3つの国の作家をまじえたレセプションなども行ないます。詳しくは会期が近づいてからお知らせしますね。9月でカフェ豆はオープン1周年。はやくも国際的になりますなあ(笑)