合成ではありません(笑)

このあいだの日曜日にアップしたサギの写真に思いのほか反響がありました。「あれって合成じゃないの」「いやあ、なんかよかった」「びっくりしたなあ、もう(懐)」「いい顔してるよね」などなど。それほど騒ぐようなことではないですが、なんかほのぼのしてていいなと。で、もちろん合成ではなく、お店の中から撮った写真です。ほんものです。もう一枚引いて撮ったのがあるのでお見せします。手前にカフェ豆の看板が見えます。

 
いやあ、寒かったり雨だったりすると途端に人通りが少なくなるカフェ豆界隈です。ただでさえ静かなこの通りは野生の鳥がのんびり歩けるほどゆるゆるなんでしょうね。カフェ豆があるここ東古川通りは昔ながらの町家も残っていて、レストランや食堂や喫茶店や雑貨屋さんなども多くて、長崎一の繁華街からちょっと入ったところなんですが、落ち着いた風情があります。私が衣子どもの頃、つまり40年以上も昔は、この何軒かとなりにあった駄菓子屋に入り浸っていました。5円でお菓子が買えた時代です。今でもこの通りは近所の小学生がキャッチボールをしたりしているのを見ると、まだあのころの空気が残っているなあと思います。このところイベント続きだったので「あ、普段のカフェ豆ってこうだったよね」と静けさをとりもどした店内で、春のイベントについて考えています。おかげさまでこれまで開催してきたイベントはどれもたいへん好評をいただきました。あまり肩肘をはるつもりはないのですが、それでもカフェ豆らしいイベントを続けられたらと思っています。
夜になって今日はさすがにお客様が少ないです。マイルスをちょっと大きめに鳴らしています。

マイルスについては私のようなものが語れるはずもないのですが、個人的に好きなのがこのアルバム。1958年、私が生まれた年にこんなにもモダンでカッコいい音楽が流れていたんだと思うとため息が出そうです。モダンというと近頃ではあまりいい印象はありませんが、当時のモダンはほんとにカッコよかったです。このアルバムは日本で企画されたもので、ジャケットに池田満寿夫氏の版画が起用されていますが、当の池田氏はジャズに興味がなかったそうで、マイルスがなんぼのもんかも知らなかったようです。ま、らしいといえばらしい話です。
池田満寿夫を知ったのはやはり「エーゲ海に捧ぐ」からだったかなと思ったら、版画のほうが先で、映画を見てガッカリした記憶があります。版画はいいのになあ〜。で、池田氏の書いた評論「模倣と創造」が新書にあるんですが、これがかなり鋭いことを言ってらっしゃる。けっこうマスコミ好きなところは嫌だったですが、ちゃんとした人だったんだと思います。この「模倣と創造」ですが今の若い人に読んでもらいたいですね。それと岡本太郎の「今日の芸術」もおすすめです。
今日の芸術―時代を創造するものは誰か (光文社知恵の森文庫)

今日の芸術―時代を創造するものは誰か (光文社知恵の森文庫)

いまどきの千住なにがしの軟弱な評論とは格がちがいます。アートに興味のある若者たち、だまされたと思って上の2冊を読んでみよう(笑)