うれしいお便り

ごめんなさい、きのうお知らせした新メニューのガトーガナッシュモンブランですが、けっこうどか〜んと写真なんか出しちゃったので、大きな期待をされた方がいらっしゃったらごめんなさい。あくまでカフェ豆のサブメニューです。コーヒーにちょっと甘いのが欲しいなというときにオーダーしてください。つい調子に乗ってブログに載せちゃうんですよね。ここはひとつさりげなくケーキもあるよといった感じで。
先日、ランチの予約をいただいた初めてのお客様から、その後こんなメールをいただきました。ご本人の了解をいただきましたのでご紹介させていただきます。
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突然のメールですいません。
昨日、ランチを頂いた○○と申します。
えぇーっと、自家製パンやミネストローネも美味しかったんですが、何といってもスペシャルティコーヒー!とっても美味しかったです。
ネットで偶然見つけてから、cafe豆ちゃんが気になって気になって辛抱できなくて、お邪魔しました。
プロフィールやブログを拝見して、この人は絶対に気難しい人だ!と、勝手に思ってました。
ランチ予約の電話をしたときも、物腰の柔らかい対応だったのでスタッフの方かと思ってました。
所が対応して頂いたのが吉田さん本人だったとは・・・。
勝手に想像してすいませんでした。
自分は、何処のお店に行ってもそわそわしてしまい、長居が出来ないのですが、cafe豆ちゃんは初めて伺ったにもかかわらず、
ここは自分ん家かっていう位とってもくつろげました。(吉田さんには迷惑でしょうが)
書きたい事は、いっぱいあるのですが上手に書けません。(涙)
今度、お邪魔した時は、少しでもお喋りが出来ればいいと思ってます。
乱文ですいません。
あっ、デザートのアイスクリーム御馳走様でした。
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いやいやいやいや、嬉しいじゃありませんか。ほんとこんなメールをいただくと「やっててよかったなあ」と思います。
それにしても、どこでどんなきっかけでお客様が来てくださるのか、まったく予想できませんね。逆に悪い噂だってあっという間に増幅して広がるんでしょうね。コワッ(笑)
やっぱりなにごとも地道に正直にいかないとね。

昨日の定休日は先週にひきつづきピアノの調律をしていただきました。すごいです。まる二日間もかかっての調律です。調律師さん曰く「調律っていうのは終わりがないんですよね。やろうと思ったらいくらでもできる。どこで納得するかの問題なんです」。う〜ん、深い。音も光も人智を越えたものなんだとあらためて思います。人はそれに手を加えさせてもらうだけ。絵を描くのも「オレが描いたんだ」なんて言ってるやつは単なるくわせもんでしょう(笑)。調律師さんとピアニストの松尾薫さんの会話を横で聞いていると、この人たちはまるで宙に舞う音が見えているかのようです。やはり音に対する神経のレベルが格段に違うんでしょうね。16日のコンサートがますます楽しみです。

音楽にしても美術にしてもプロとアマチュアのけじめはきっちりとするべきだと常々思っているわけですが、なかには自分をプロだと思っているアマチュアの方がいたりして閉口することも少なくありません。ここで誤解してほしくないのはアマチュアがいけないと言っているのではありません。アマチュアの方はアマチュアとして創作活動を続けることは大変すばらしいことだと思っています。ただアマチュアの延長にプロの道はないことははっきりしておくべきだと思うのです。ちなみに私はアマチュアです。読売写真大賞をもらっても、エスクァイアデジタル写真賞をもらっても、基本的にはアマチュアの延長線上にいることにはかわりません。長崎に限ったことではないのでしょうが、このプロとアマチュアの線引きがまったくもってあやふやで、いわゆる作家気分でひどい作品を垂れ流している人が日本中にあふれていることが、特に地方文化を語る上で大きな障害となっていると思います。ギャルリーコクトーは、こうした地方における文化振興の停滞に対する何らかの歯止めの一端が担えればいいなと思っています。それは何も難しく考えることではなく、ほんとうに質の高い芸術文化が多くの人に触れる機会をつくること。それはひとつは公共的な美術館や音楽ホールの役割ではあるのでしょうが、悲しいかなそうした機関は一部を除いて地方自体に目を向けていないことが多いようです。つまり中央のというか、その質はともかく全国規模でメジャーなものを地方に見せてやる聴かせてやるといった、一方的な文化の垂れ流しに終始しているというのが現状ではないでしょうか。ギャルリーコクトーはカフェの壁面という、ほんとにささやかなスペースではありますが、ここに展示される作品は、業績としての入場者数やメジャーな作家に寄り添うような大きな美術館が目を向けようとしない、地元を拠点に活躍するすばらしいプロの仕事を紹介していきたいと思っています。