今日この頃

今年も残すところ6日。この一年間はいろんなことが嵐のようにやってきて過ぎ去った。そしていろんなことのひとつにこのカフェ豆ちゃん開店計画もあるのだけど、いよいよ具体的なところにさしかかったところで、じつはいろんなことが起きてきた。じつに面白いんだけど今はまだ明かせない。実際に動き出すと、思ってもみなかったいろんなものごとがワラワラと動き出す。で、ちょっと油断すると上手くいかなかったり、逆になにげに過ごしていると意外なところから幸運な知らせが舞い込んで来たりで、打てば響くというか、打たなかったら何も動かないろいうか、世の中ってほんと面白い。
この数週間で、いろんな人からいろんなコーヒーをいただいた。私がコーヒーコーヒーと言ってるもんだから、ありがたいことです。どれもみんな個性があって美味しかったです。毎日何杯もエスプレッソやカプチーノを試してきたかいあって、コーヒーの味の違いがけっこうわかってきたような気がする。いや、まだまだ初心者だから偉そうなことはいえないんだけどね。でも少なくともスタバってろくなコーヒーじゃないってこと。タリーズもスタバよかマシじゃあるけど、あんまりいい豆じゃない。コーヒーはまず豆の質が良くないことには話にならないということがわかってきた。そしてマシンとそれを扱うバリスタの腕ということだろう。前にも書いたけど、カフェ豆ちゃんではコーヒーの中でも最高の品質に与えられるカップオブエクセレンスの第一位から三位までの豆しか使わないようにしようと思う。これを飲みだすと、ほかの豆はストレートでは飲めなくなる。エスプレッソを自分でいれて飲み始めた頃は、正直あまり違いがわからなかった。苦くて飲みづらいとか、こくがあって気持ちが落ち着くとか、それくらいのものだったけど、かなりの種類を飲み比べていくと、苦み、コク、酸味、温度、香りのいろんなバリエーションの違いがわかってくるから不思議だ。コーヒーに関しては、もっともっと研究してみようと思う。それからほんの数種類だけ手作りの定番スイーツも考え中。
それからアルコールメニューをしぼっているところなんだけど、今のところタンカレーのプレミアム・ジン「テン」と、同じくタンカレーのプレミアム・ウォッカ。そしてビールはギネスとエビス。ウイスキーとブランデーとワインは置かないようにしようかと思っている。モルトとかなんとか奥が深すぎるので、下手に置いておくと恥ずかしいから(笑)。日本酒と焼酎もこれからそれぞれひとつづつ銘柄を厳選していきたい。したがってアルコールはジン、ウォッカ、ビール2種、日本酒、焼酎と、全部で6種類のみ。ただジンとウォッカに関してはカクテルもつくる。カクテルといってもマティーニジントニックなんかの代表的なヤツを数種のみ。とにかくメニューはできるだけ少なくする方向でやるつもりだ。
カフェ豆ちゃんは単なるカフェではないことは、これまで長々と書いてきた。コーヒーやアルコールは言ってみればサイドメニューだ。メインは何かと言うと、カフェ自体の時間と空間。心地よい空間のために上質の飲食物と音楽とアロマ。そしてちょっとだけ刺激的なアートを味わう空間にしたいと思う。理想としては極北のカフェなんだけど、うまいこと南下しながら現実路線にもっていこうとしていく過程で、こんなメニューになった。極北のカフェだったらエスプレッソオンリーでいいんだけど、これは経営的に長崎では無理な話だ。でもこの極北のカフェというコンセプトは最後までそのスピリットを残しておきたい。
じつは今、実際にオープンできる可能性のある場所を探している。もうすでにいろんなところに当たった。ここと思うところもあったけど、タッチの差で逃したり、けっこういいなと思ったところも、実際に中に入ってみると意外と面白くなかったりで、結局自分と縁があるかないかで決まるんだろうと思うから、あんまり焦らないようしている。でもじつは1箇所めちゃくちゃいいとこ見つけたんだけど、これもタッチの差で入れなくなった。でもそこはまだあきらめていない。これまで見てきたなかでダントツにイメージとぴったりだったから、もしかしたら今後のやりようではそこでできるかもしれないからだ。っていうか、どうにかしてあの物件を手に入れられないかと思っている。もしこれが決まれば一気にオープンに向けて走り出すことになる。もしくはこれ以上のものに出会うかだ。そんなものごとの機微みたいなことに一日一日を感じながら過ごしているから、とっても面白い。
年明けはもう一度福岡へリサーチの予定。ひと昔前に話題になったデザイナーズホテル「イル パラッツォ」に泊まってみることにした。レストランやバーはもちろん、スタンダードなツインルームが34平米というから、かなり期待できそう。ひところのバブル期のなんでもありみたいなものだったらどうしようとも思うけど、一度は見とかないとなと思っていたので、ちょうどいい機会だ。あの頃のモダンデザインが今の時代にどこまで通用しているのかが見ものだ。で、ちょっとびっくりしたのは、当時は鳴り物入りで登場したバリバリのデザイナーズホテルだったので、今でもさぞかし高いんだろうと思いきや、安い!(笑)。エ?と思うくらい安かった。こりゃ経営難でお高く留まっていられなくなったんじゃないかな。それともラブホテルに代替わりしたんじゃないだろかと心配になるほど。ま、行ってのお楽しみということで。