タリーズコーヒー長崎店

ということで、やっとこさタリーズコーヒー長崎店に行ってきた。「こんにちわー!」という元気な店員さんがたくさんいるなか「カプチーノのトールください」というと、その店員さんが「カプチーノトールお願いしま〜す」と大きな声で言う。するとほかの店員さん全員が「カプチーノト〜ル〜!」と声を合わせて大合唱。そして通行人が店の前を通るたびに全員が大きな声で「こんにちわ〜!」と叫ぶ。そう叫ぶのだ。おいおい、ここは高校の応援団じゃあるまいし、そのマニュアルどおりのしらじらしいあいさつは逆効果だぞと言いたくなるような騒々しさ。いきなり引いてしまった。元気さや爽やかさや新鮮さ、サービスの行き届いた感じを演出するためのマニュアルなんだろうが、ちょっと違うんじゃないかと。そのあたりはスタバの勝ち(笑)。で肝心のコーヒーはというと、確かにおいしかった。そりゃカップオブエクセレンス第3位にはかなうはずもないけど、ちゃんとコーヒーの味がした。スタバみたいにミルクに負けていない。気になったのは意外にメニューが少なかったこと。カウンターの真ん中に大きなグラインダーがあって、そこで挽いた豆をつかっていろんなメニューをまかなっている。カプチーノを飲んだあとは、本屋とCDショップに寄って、再度タリーズを訪れ、こんどは「エスプレッソコンパナのシングルください」と注文すると、「お客様、シングルは小さいカップですがよろしいですか?」と訊かれた。先日スタバでカフェオレのグランデを注文したら、「お客様、グランデはこの大きなカップになりますがよろしいですか」と訊かれたので、さすがに大きすぎると思い直してトールに変更したのだが、それは適切なアドバイスだった。しかしエスプレッソのシングルを頼む客にはみんな「小さいカップですけど」ってことわるのもどうかと。おまけに「店内でお召し上がりですか」と訊かれた。ひとくちサイズのコーヒーを1杯だけお持ち帰りする客がいるんだろうか。チーズバーガー100個くださいと言われて「店内でお召し上がりですか?」と平気で訊くマクドのおねえちゃん並みだ。で、カウンター内のバリスタに注文を繰り返すときも、噛むわ噛むわ。見ていて痛々しい。オープンして1週間も経つんだから、もうちょっと慣れててもいいんじゃないかと思った。そのへんの喫茶店とちがって、このようなシアトル系カフェとうのは店員の接客態度がきちんとしているというのが売りのはず。それからお客さんがひっきりなしに並ぶ店なのに、コーヒーを抽出できるバリスタのお兄さんが一人だけなもんだから、かなり待たされた。注文を受けてから1杯づつ抽出するというのがこの店の特徴なんだけど、やっぱりこの人ごみの中にそうした店を出すというのが間違いではと思った。ま、それにしてもエスプレッソの味は合格です。店員さんも慣れてきて手際がよくなれば、もっといい感じになるんじゃないかな。いちばんの問題はまわりの環境だと思う。なにしろ駅の横の複合ビルの1階。それもロッテリアミスドたこ焼き屋がならぶほんとうに雑多な場所は、とても美味しいコーヒーを味わうような雰囲気ではない。まわりではダブダブのジーンズを膝まで下げて歩く中学生や、ところかまわず走り回る小学生たちや、倖田來未をぶん殴ったような顔をした化粧べたべたの女子高生たちが、超ミニスカートの足をがばっと広げたまま、わけのわからない日本語で、くだらない話に大口あけて笑い転げている。場所柄がそうしたところだから仕方がない。スタバのゆったりしたソファーで洗練されたBGMを聞きながら、タリーズのコーヒーが飲めたら言うことないんだけどな。

一夜開けて、もういちどタリーズに行って来た。今度はエスプレッソシェイク。ちょっと甘すぎるけど美味しかった。カプチーノも飲んだ。やっぱりしっかりとしたコーヒーの味だ。お客さんがいっぱいでカウンターに行列ができている。こうした場所柄で一人分をつくるのに時間がかかるのはいただけないが、時間がかかってもおいしいコーヒーをというのが売りだからしかたがない。向かい側にある31アイスクリームもえらい行列だ。商売っつうのはたいへんだ(笑)

昨日、本屋さんで偶然みつけた本がとても素敵だったので紹介します。

9坪ハウス 小さな家で大きな暮らし

9坪ハウス 小さな家で大きな暮らし

50年前に若い建築家が設計して建てた9坪の自宅が、今の時代に見直されて、9坪の家で快適に暮らすことの提案の本。カフェ豆ちゃんはロハスな生き方を目指しているわけじゃないけど、このような考え方がやっとこさ一般的に認知されてきたんだなあと思う。スローとかロハスとかがまた消費経済の食い物にされなくもない今日この頃ですが、先日見た「かもめ食堂」も含めて、単に行き過ぎた消費経済を批判するだけではなく、こうして生きていきたいなという、普通の人間のライフスタイルというものを表現することが、本当の意味での気付きと見直しになるんだと思います。と、こうしたものも含みつつ、カフェ豆ちゃん計画は、いろんなものを取り込んだり吐き捨てたりしながら、理想と現実のハザマを淘汰されていけばいいなと思っています。