スタバのカプチーノ

スタバのすごいところはちゃんとバリスタを教育しているところだと思う。日本ではアフタヌーンティーなんかをやっているサザビーズがやっているが、なかなかチェーン店とは思えないほどの気配りのある店だ。きのうスタバでカプチーノを飲んだ。最初カプチーノのグランデを注文したのだが「グランデのカップはこれですがいいでしょうか?」と知ってはいたけど今日は思いのほか大きなカップに見えたので「トールにしてください」と答えた。マ○ドにはできない気配りである。バイトといえども接客態度がきちんとしている。マ○ドのような気の利かないおねえちゃんたちとは明らかにちがう。出されたカプチーノは最初の泡立ったミルクの食感がよかったが、コーヒー自体の味が薄くてホットミルクに近かった。ふっふっふ、スタバにゃ勝ったぜ。ただミルクの泡立て方を練習しないとスタバの自動的に出てくる均質な泡に負けてる。あとスタバのカプチーノは温度が高すぎる。ミルクは65度以上になると味が変化して不味くなるのだそうだ。スタバの場合、どう考えても70度以上はある。最初は熱くてかなり冷ましてからでないと飲めない。店によっては温度まで聞いてからつくるという親切なところもあるそうだが、ここはひとつ手作業できめ細かな60度のスチームドミルクを仕上げる業をマスターする必要がある。エスプレッソの抽出には豆の選択と量と挽き具合、抽出の時間が味を左右する。もちろんそれ以前の焙煎も重要だが、それは専門の業者にまかせることにする。そしてカプチーノはさらにスチームドミルクのきめ細かさと温度。ミルク自体の質も大いに関係する。ミルクの種類によって泡立ち方がちがうし、温まったときのコクや風味も違ってくる。いま、いろんなメーカーのミルクで試しているが、やっぱり濃いめのミルクがいいみたい。今はいろいろと実験中なので、つくるたびに味がちがうのだけど、素材のベストチョイスが決まった時点で均質な味が出せる腕になっていなくてはいけない。エスプレッソとカプチーノ。これができればあとはそのバリエーションである。バニラアイスにエスプレッソをかけるととってもおいしい。冷たいアイスクリームに熱いエスプレッソと少量のヘーゼルナッツシロップ。ペパーミントの葉を一枚のせると立派な商品のできあがり。うまいよ〜。スタバのマシンは私が今使っているメーカーと同じSAECO社で、グラインダーはマッザー社のスーパージョリー。もちろん今のところ私の場合は家庭用マシンで、グラインダーはデロンギ社のもの。当分はこれでぼちぼちと研究してみよう。

ということで、今日のお昼は浜口町のイタリアンレストラン「ビバーチェ」でランチを食べてエスプレッソとカプチーノをオーダー。ここはパンやスイーツも自家製なので、コーヒーもこだわっているだろうと推測して行ってみた。料理の味もさることながら、なかなか濃厚なエスプレッソで、カプチーノもミルクに負けていない。ここのカプチーノはスタバより美味しかった。そうそう、エスプレッソのいちばんの魅力は香りが長続きすること。濃いけど苦くない。そしてえも言われぬコーヒー本来のアロマが幸せな気分にしてくれる。どこかのコーヒー評論家(そんな職業があること自体がびっくり)が、エスプレッソは日本人には合わないなどと言っていたが絶対そんなことはない。ドリップ式のうす苦い泥水のようなコーヒーをブラックとかなんとか言って砂糖も入れずに飲むのが「コーヒー通」だなどと言っている田舎者が言う言葉だ(笑)。おいしいコーヒーはすばらしい香りが口と鼻から広がり頭の中を巡って耳からプシューッと出てくる感じ。それが飲んだ瞬間だけでなく数十分も続くということ。しばらくはあちこち飲んで回ろうっと。

カフェ豆ちゃんはもちろんカフェで、それもエスプレッソが基本のカフェなのだが、もうひとつ夜のメインメニューというものを考えている。つまりアルコールメニューである。アルコールなら何でも出すようなことはしたくはない。できるだけメニューは絞り込んで、お店のカラーを出したいと思っている。個人的にはカクテルも好きだけど、カクテルバーにはしたくない。ビールもこだわれば素敵だけどそこまで興味がないし、私のような素人がワインに首を突っ込むほど身の程知らずではない。考えられるのは日本酒のみとか、焼酎のみ。ジンは大好きなので、ジンベースのショットのみというのもありかなと思っている。が、先日行った酒屋の角打ちで麦焼酎の「はな垂れ」というのを飲ましてもらった。これがうまい!焼酎のイメージがまるでない。私はもともと焼酎の美味しさが理解できなかったのだが、この「はな垂れ」に関してはさわやかで上品なジンのような感じだ。もちろん冷やしたストレートで飲む。焼酎にしては値段が高めだが、これが夜のメインメニューになる資格は十分にある。日本酒がメインになると店中麹の匂いでいっぱいになるので、カフェのイメージがなくなってしまうしなあと思っていたが、この「はな垂れ」の出す清涼感はなかなかいい感じである。ま、これももうしばらく研究してみることになりそうだ。