行かれません。


はいはい、カフェ豆大忘年会が近づいてまいりました。12月19日(日)午後6時から。会費はワンドリンクと軽食付で1000円。あとは1杯500円のキャッシュオンデリバリーだから、飲んだぶんだけの超リーズナブルなフリーライブパーティです。予約なしでどなたでもいつでも参加できます。別の忘年会の2次会でなだれ込んでもOK!みんなで楽しくこの1年をしめくくりましょう!
  
  
  

ここからはいつものヨタ話(笑)
このあいだの日曜日、私は島原市にある「みずなし本陣」という名の道の駅まで、情報誌の表紙の写真撮影のために行ってきました。そのとき日見インターというところから高速道路に入ろうとしたのですが、そこに掲げてあった看板にこう書かれていました。「長崎方面へは行かれません。」……これって「長崎方面へは行けません」というのが標準的なんじゃないか?と思ったのです。「行かれません」というのは、この看板の製作を担当する人が、ついうっかり九州地方の方言をそのまま書いてしまったんじゃないかと思いきや、ネットで検索してみると、どうやら関東地方の高速道路の入り口でも「東京方面へは行かれません」と書いてあるらしいのです。「行かれません」をもう少しラフな言い方にすると「行かれん」。…行かれん?「長崎方面へは行かれん」って標準語としてはおかしくね? 「長崎方面へは行けないらしい」を長崎弁で言うと、「長崎方面には行かれんとげな」となります(笑)。関西では「行けまへん」でしょうか。なんだかそんな方言っぽいニュアンスを感じさせる「行かれません」という言葉。でも「行けません」のほうがいわゆる「ら抜き言葉」で、「行かれません」のほうが本来の日本語の使い方げな…いや、使い方らしい。でもやっぱり「行かれません」って、なんだか天皇とかそんな偉い人に向かってつかう遜った表現のようにも聞こえてきます。「陛下、恐れ入りますがそちらの方へは行かれません」って感じで。日本語は受動的な表現と丁寧な表現がダブってるからややこしいんですよね。相手をある程度特定した上で、相手と自分の関係をアピールするのであれば、この「行かれません」という言葉も自然な感じに聞こえるのですが、高速道路に入ろうとするあらゆる人に対して使う言葉ではないような気がするのは考え過ぎなのか、私の日本語感覚が間違っているのか。じゃあ「ここの水は飲めません」は「ここの水は飲まれません」となるのでしょうし、「そこまでは言えません」なら「そこまでは言われません」となるのかな? どっちが自然かというと、どう考えても前者ではないかと思うのですけど。「言われません」って「そこまで言われることがない」ということを断言しているような受動的な意味にもとれます。「自分が言えない」という可能・不可能を表す意味が「他人から言われない」という受動的な意味にもとれる。いや、学問的にはちゃんとしてるんでしょうけど、丁寧なことばづかいと受動的なそれに加えて方言の言い回しがごっちゃになって、なんかわけわかんなくなるんでしょうね。もっと言うと「この機械では焼けません」が「この機械では焼かれません」となる。ね、なんかもう意味わかんない。ふ〜ん、焼かれないんだ…って、わかったようなわからないような(笑)。こんなふうに考えてみると、もう一度「長崎方面へは行かれません」って言葉が正しい日本語なのかどうかわかんなくなってくるのは私だけか〜い(笑)。
ついでに言いますと、この時期は年賀状を書いてる人もいると思いますが、「新年あけましておめでとうございます」というスタンダードな挨拶文を、こりゃ表現としておかしいんじゃないかと思う人が増えているそうで、つまり新年が明けるのではなくて、旧年があけるからこそ新年になるんだから、新年が明けちゃったら、いきなりひとっとびに来年になっちゃう。だからほんとは「旧年あけましておめでとう」なんじゃないかと余計なお世話的な指摘をする人が増えているので、ほんとは日本語的には「新年あけましておめでとうございます」はスジが通っているのだけども、それがおかしいと思っている人が増えたもんだから、この言い回しをあえて使わないようにしましょうだなんて何かに書いてありました。これっておかしくね?おかしなことの方が多数だから、それを正解にしましょうだなんて、そんな日和見主義はまるでどこかの国の内閣のやること(笑)。使われる言葉が文法や由来を無視して変化していくのも文化っていえばそうなんでしょうけど…チェーン店の居酒屋で、若いおねえちゃんの店員さんが「こちら焼き鳥盛り合わせになりま〜す」とか言ってるのも、そのうちあたりまえの丁寧語になるんでしょうね。ブログとかでよく使われる、私も使ってますが「 で、」とか「〜みたいな」「〜的な〜」という表現も、普通に小説なんかにも登場してくるんでしょうね。…いいんですけどね。変化してこそ文化ですから(笑)。そう考えると「行かれません。」という表現は間違っていないんでしょうけど、「行けません。」という新興勢力に押されてしまって、今の時代になにかしら違和感を感じさせるのでしょうね。もはや「ら抜き言葉」が日本語のスタンダードになってしまうんでしょうね。いいんです。いいと思います。意義なし。「てふてふ」とか「いきませう」に比べたらちっちゃいちっちゃい(笑)。昔の方が日本語がガンガン変わっていたし、当て字なんかも平気でやってましたからね。大したことじゃないんです。…なんか収集がつかなくなったところで、今日はこのへんで(笑)。