なんか野郎九州 カフェ豆ちゃんで2時間でCMがつくれんのか?

「忙しい忙しい」とあんまり言っていると、来る仕事も来なくなるのでやめときましょう(笑)。皆様、カフェ豆ちゃんはデザインスタジオヨンエフでもあります。「ポスター、パンフレットなどのご用命はデザインスタジオ ヨンエフへ」などと、考えてみたら一度も営業らしきことをしたことがありません。ありがたいことにいろんなところからお仕事をいただいております。昔から主に公官庁のグラフィックデザインをやっておりまして、それ以外にも一般企業のパンフレットやウェブデザインやパッケージデザイン、会社のCIなどもやっております。たとえば学校法人長崎鶴鳴学園のシンボルマークは創立100周年記念のときにカフェ豆店主が以前デザインしました。長崎女子高等学校の制服にはカフェ豆店主がデザインしたマークがついています。長崎商工会議所のシンボルキャラクターとロゴタイプは以前ここでもご紹介しましたね。近頃はカステラの老舗「松翁軒」さんの商品カタログを作らせていただきました。都会と違って、地方のデザイナーはどんなジャンルの仕事もできなければ食っていけません。都会では車だったら、ずう〜っと車のパンフレットをつくっていたり、マンションだったらマンションのパンフレットをつくっていたりと、業務がかなり細分化されていて、その分専門的になって効率もクオリティもアップしてくるのですが、地方では絶対的な仕事量というのが限られているので、仕事内容が選べるようなものではありません。つまりどんなクライアントの要望にもある程度対応できるようなスキルがなければやっていけないわけです。だから前にも言いましたが、かっこがいいとか悪いとか、そんなことは二の次なんですね。でも優れたデザインというのは、クライアントの要望を100%満足させたうえで、なおかつ本来のデザインのクオリティをさらりと忍び込ませたものだと思っています。クライアントが100%満足すればそれでいいのかというと、ふつうはそれでいいんでしょうが、その100%から先にあるあと10%程度にクライアントが思いもしないようなデザインのクオリティを上乗せする。この110%満足できるデザインが良いデザインだと思っています。これがいきおい200%になるとクライアントの理解を超えてしまうので成立しないんですね。またそんなことのできる仕事が、なかなか地方ではないというのが現状です。それは予算との兼ね合いも深く絡んできますし、デザイナーとクライアントの信頼関係をどこまで積み上げられるかということにもよります。ユニクロ明治乳業などの大企業では、200%のデザインを受け入れることのできる器がありますから、日本のいわゆるトップデザイナーはおもいっきりいい仕事ができるんですね。でも地方でも優れたデザイナーはとんでもない制限の中で苦しみながらも、良い仕事をしようと頑張っている人もいますし、良い仕事がしたくてもさせてもらえないと地団駄踏んでる若いデザイナーもいます。

そんななか、今回の「なんか野郎九州 カフェ豆ちゃんで2時間でCMがつくれんのか?」というイベントは、そうとう画期的で面白いと思います。特に、デザイン関係の仕事をしている若い人には是非参加していただきたい思います。11月14日(土)参加費は2000円ワンドリンク付。2時間でほんとうにCMを作っちゃうドキドキもののバトルイベントです。どなたでも参加(見る)できます。もちろんデザイン関係ではなくともCM制作に興味があったり、放送業界に興味がある人ならまちがいなく楽しめます。入場制限はいたしませんので、もしかしたら立ち見になるかもしれませんが、今回はそれくらいの熱気があるほうが面白いと思います。今回は九州のクリエイター選抜チームと長崎県立大学の映像学科の学生さんチームの対決です。きっとそれぞれの持ち味をいかした素敵なCMができあがると思います。そんな熱い現場に立ち会ってみませんか?