有明海に浮かぶ月

さて、ただいまカフェ豆で開催中の野島泉里彫刻展。このブログで一点ずつ作品を紹介しながら、野島氏本人のお話をお訊きするというコーナーもいよいよ残すところ2作品となりました。実際の作品展も今度の日曜日までです。まだ見られていない方、ぜひ一度本物を見に来てくださいませ。何人ものお客様に「まるで美術館みたいだね」と言われました。それだけクオリティの高い空間になっているということだと喜んでいます。一点一点食い入るように作品に近づいて見てくださる方、ご自分のお席からじーーーーっと眺めていらっしゃる方、たまたま座った席の横にあった作品に「ハタ」と気がついて見ていらっしゃる方。いろんな方が来られます。石に秩序あるかたちが与えられて、それをいろんな人が見て何かしら感じていただける。このシンプルだけど深い、石なのに温かい、言葉以外の何かが伝わる空間。今回の企画展ができてほんとうによかったと思います。ブログでは私がしゃべりすぎてウザかったかもしれませんが(笑)、作家本人による作品の解説や、彫刻についての忌憚のない話が聞けてよかったと思います。最後にご紹介する作品『有明海に浮かぶ月』については、我慢できなくて最初の頃に少し話をしました。なんといっても今回の超目玉と言っていいすばらしい作品です。

『くぼみのある形』 大理石 \200,000
 
 

有明海に浮かぶ月』 大理石 \700,000

小さな作品『くぼみのある形』と大きな作品『有明海に浮かぶ月』は、最初に紹介した『くぼみのある形〈結晶〉』と一連の作品です。どれもすばらしく美しい曲線をもった大理石の作品ですが、その中でもやはり重量が150Kg以上にもなる『有明海に浮かぶ月』は圧巻です。これは実際に実物を見なければわからない凄みがあります。舞にも書いたように、野島彫刻のひとつの到達点と言っていいと思います。私があれこれ言うより、まずはご本人からお話をうかがいましょう。
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