ひとりでバッハの生演奏を聴きながら仕事をするとんでもデザイナー

え〜、おはようございます。今日は定休日。いま、ピアニストの松尾薫さんに来ていただいて、ピアノのマッサージをしていただいています。もちろんピアノを揉んでるんじゃなくて(笑)、20年間眠っていたうちのピアノを本来の能力が発揮できるように慣らしていただいています。ありがたいことです。ということで、私は薫さんの生演奏のバッハを一人で聴きながら仕事をしているという、こんな贅沢なデザイナーは日本中探してもいないんじゃないかと思います。
それにしてもバッハはすごいですね。突出した芸術家の作品は国も時代もなんなく飛び越えて、直接人間の心に伝わります。人類史上、そこまで突出し、なおかつ歴史に残る芸術家はほんの数えるほどしかいないのでしょうが、バッハはまちがいなくその中の一人だということができるでしょう。ひとくちにバッハは凄いなんて軽口をたたいていますが、バッハという偉大な芸術家を生み出すことになったすべての要因を含めた状況がつくりあげられること自体が凄いことであるし、なにも一人の人間の単独プレイが時空を超えた偉大な作品をつくりだすわけではないと思うのです。つまりこうした至極の芸術が生まれるこの世界自体が偉大なのだと思います。だからこの偉大な世界を享受できる環境にいる私たちなのだから、生きているあいだに大いに楽しもうではありませんか。それが文化というものではないか、などとまたまた軽口をたたくカフェ豆店主なのでした。