夜の豆ちゃん

「夜の豆ちゃん」というと、「夜のお菓子うなぎパイ」みたいでなんだか妙な怪しさがただようけど、今なんとなく「昼の豆ちゃん」と「夜の豆ちゃん」という考え方はどうかなと思っている。昼は手づくりパンとスープのランチがあって、コーヒーもけっこう本格的で、内装やBGMもかなり凝ってて、という感じは女の子にけっこう享けるんじゃないかとも思うのだけど、正直いうとアフタヌーンティーやキハチカフェみたいな女の子向けのカフェにはしたくない。かといってガサツな男どものたまり場には絶対したくないわけで…(笑)。それは日が暮れてからのお店の雰囲気をどうするのかというところにかかってるんじゃないか、と思っているわけで。で、そのあたりをイメージしながら椅子とテーブルをもう一度選択しなおしている。やっぱり夜はジャズがいいよね…と思う。マイルスとカサンドラ・ウィルソンを聴きながら「う〜ん、こんな音の似合う店にできればいいな」と、どんどんイメージをふくらましていると「あ、もうこんな時間だ」と時計は朝の4時。毎日今日こそは早く寝て、睡眠不足を解消するぞといいながら、気がつけば朝。こりゃ身が保たんなと思っていると、本来の仕事がワラワラやってきた。あっという間に打ち合わせとデスクワークと取材がびっしり。そこでひとつ決めた。少しだけカフェ豆開店計画は予定を延期しよう。なにも急いでオープンすることはない。あと11日で店舗を引き渡されるから、すぐにでも内装工事だけは進めていけるようにするけど、それ以降のこまかいところを今の状態でバタバタやっていくと、きっとあとからああすればよかったこうすべきだったなんて悔しい思いをするかもしれない。それより本来の仕事が手薄になっては元も子もない。ここは今ある仕事をきっちりやることがカフェ豆にとってもいいことだと思う。楽しいからついつい寝ずに計画を進めているけど、今は寝ずにでも本来の仕事をこなしていくことが先だ。ここはグッと…ググ〜ッとがまんして、仕事人になりますです。骰展もあるしね(笑)

カフェ豆ミュージックNo.12はカサンドラ・ウィルソン

ブルー・ライト

ブルー・ライト

カサンドラ・ウィルソンはどのCDもすばらしいけど、ここではあえてメジャーになって間もないころのカサンドラ。ジャズというよりブルース。どっぷりと泥水につかってしまって開き直ったような彼女の歌声は、日本で言えば浅川マキってとこか。まだ年端もいかない当時の彼女の歌がこれだけ「黒い」のは何だろう。夜のカフェ豆はこの路線がいいな。