大切なお知らせがあります。

新年にあたりまして、大切なお知らせがあります。
すでにお会いした方にはお知らせしておりますが、
カフェ豆ちゃんは、今年の3月3日をもちまして閉店させていただきます。
皆様にはほんとうにお世話になりました。
カフェ豆ちゃんはアートと音楽を中心に数多くの展覧会やライブ、講演会などを開催してまいりました。
5年半という短い期間ではありましたが、ある意味その目的を果たせたとも思いますし、
これも様々なイベントに協力してくださった多くの方々のご協力の賜物と存じます。
ほんとうにありがとうございました。
これからはまた違ったかたちでふるさと長崎のひとこまを楽しいものにしていけたらと考えております。

これまで様々な展覧会を開催させていただきました。
特に印象的だったのは3.11直後にオランダの世界的写真家カリー・マルケリンク氏を迎えての写真展とトークショーでした。
誰もいなくなったチェルノブイリの風景、コソボカザフスタンの内戦で荒れ果てた街の記憶、
そして原爆を投下された広島・長崎の記憶。
自分のふるさと長崎が人類にとっての負の遺産であることに、あらためて愕然とさせられた衝撃的な写真展でした。
またライブも毎月1回の「昼ジャズ!!」をはじめジャンルを問わずたくさんのミュージシャンのライブも行うことができました。
講演会も作家の田口ランディさんや詩人の伊藤比呂美さんをお迎えでき、ほかにも多くの方にお話をしていただきました。
そして漫画家岡野雄一氏のまんがを世に送り出すきっかけをつくることができたことは予想だにしなかったことです。
たいへん有意義な5年半でした。
そのあいだに数えきれないほどの素晴らしい出会いがありました。
お店はなくなりますが、このすばらしいご縁は決してなくならないと思っています。
ほんとうにありがとうございました。

私カフェ豆店主はデザインスタジオ ヨンエフ代表として本業のグラフィックデザイン
仕事を中心にやっていきたいと考えております。
ちょうどこの節目に長崎県の全世帯広報誌「県民だより」を5月号から制作することになりました。
長崎県内の全世帯に毎月配布される16ページの広報誌です。
また長崎県内の美術館や博物館を紹介する情報誌「ミュージアム県ながさき」もすでに創刊号を制作中です。
これからはこうした形で長崎のすばらしい魅力をお伝えする仕事で頑張っていきたいと考えています。
 
昭和30年代のはじめに私の両親が開店したお菓子屋「豆ちゃん」は、
平成になってからその息子夫婦によってカフェとして引き継がれました。
そしていつか「豆ちゃん」がふたたび長崎のまちのどこかに現れるかもしれません。
それがカフェなのかバーなのかスタジオなのかショップなのかはわかりません。
いずれにせよ「豆ちゃん」は長崎の魅力が集まり、ここから発信していけるような
大きな器のようなものとして存在し続けていければいいなと思っています。
 
また今回カフェをするにあたり、いっしょに頑張ってくれた妻と息子にこの場をかりて感謝の意を表します。
ほんとうに妻と息子の理解と協力がなければ半年も続いていなかったでしょう。
そんな私の無謀な夢とわがままにつきあってくれたのは家族だからこそと思います。
ありがとう!
 
カフェ豆ちゃんはあと2ヶ月で終了となります。
まだ一度も来られたことのないお客様は今のうちにぜひいらして
ここでしか味わえないコーヒーと悪魔のティラミスを召し上がっていただきたいと思います。
何よりカフェ豆ちゃんの空気を味わってみてください。
そして昔、長崎にそんなカフェがあったなあと思い出していただけるとうれしいです。
 
3月3日(日)はカフェ豆ちゃんファイナルパーティを行います。
もちろんお店には入りきれないほどたくさんの方にお世話になりました。
そのせめてもの感謝の気持ちを込めて最後の素敵なパーティにお越し下さい。