「ART⇔IN⇔OUT@cafe豆ちゃん」開催中

じつは今週からひっそりと始まりました「ART⇔IN⇔OUT 開かれた空間における6つのインスピレーション展@cafe豆ちゃん」は、本展を3月27日(火)〜4月1日(日)まで開催します。カフェ豆の展示はそのサテライト展ということで、この展覧会の出品者6人の作家の小品展となっています。それで本展のパンフレットがようやくできあがりましたのでご紹介します。

長崎と大分の美術家6人による展覧会です。カフェ豆店主もそのなかの一人に加わらせていただいています。長崎県美術館の県民ギャラリー全体をたった6人で行なう展覧会ですので、ひとりの担当面積の広さも半端ないのですが、今回はとくに個展の集合展ではなく、ひとつのコンセプトに基づいた美術展ということで見ていただけるとありがたいです。
パンフレットの下半分には、開催50日前に参加者で行った座談会の内容をまとめたものを掲載しています。文章はこちら↓にも掲載しています。
http://d.hatena.ne.jp/mame_chan/20120310
ちょっと長いですがそれを読んでいただくとわかると思います。テーマは「開かれた空間、呼吸する美術館」です。会場である長崎県美術館のコンセプトは「呼吸する美術館」でした。それは開館当時の館長であった伊東順二氏が掲げた時代性のあるテーマでした。現在、そのテーマが生きているかどうかは別として、私たちは会場である県民ギャラリーの特性に注目しました。それは広いギャラリーの一面が透明のガラスで構成されていて、外の風景が見える…というより内側のギャラリーの空間が外側に向かって開かれているという特性に注目しました。ここで開かれる多くの美術展が、このガラス面をパネルによって閉ざしてしまって、完全に閉じた無機質な空間として使用されていることに、本来のこのギャラリーとは違った使われ方をされてしまっているのではないかと言う問題意識から出発しました。しかしそれは出発点です。それでは美術作品にとって開かれた空間とはどういう意味があるのかといった考察や、作家それぞれのこれまでの制作をふりかえることで、ここでしかできない展覧会をめざしています。おそらく会場に来られた方は、ちょっとした驚きがあるでしょう。それは奇抜な作品が並んでいるというのではありません。この開かれた空間自体がひとつの作品だと捉えていただければ納得していただけると思います。作品は6人の作家のそれぞれの作品です。しかしそれがこの開かれた空間の中でどのように展示されるのかといったことまでを含めて作品になります。タイトルの「ART⇔IN⇔OUT 開かれた空間における6つのインスピレーション」はそうした意味をこめて名づけました。3月27日からのこの展覧会の前に、6人の作家の小品展をカフェ豆ちゃんにて展示しています。ぜひご覧ください。